【長谷川照の団長コラム】戦争と原発 21世紀に入って、国連安全保障体制(第2次世界大戦戦勝5大国の核抑止戦略) とG7(先進7カ国)の世界金融政策の破綻が明らかになり、戦争と原発による 環境破壊、経済不況と貧困、文化の破壊と難民の増大など様々な不安と不満が全 世界を覆っています。 昨年から今年にかけてシリアやイラクから欧州に押し寄せた難民は400万人と 言われ、これまでの中東諸国の内戦で被害を受けた難民(国連の難民条約で認定) の総数は現在1440万人と急増しています。第70回国連総会でメインテーマ の「イスラム国」の掃討と難民問題が討論されている最中にロシアはシリア介入 を強化し、フランスはシリアに空爆をはじめました。国連5大国は難民の加害者 であると些かも認識していません。この傲慢さは核抑止力によって世界の安全を 担っているという「大国意識」を剥き出しにしたものです。 これまで行われてきた中東諸国の内戦の実態は、政府と反政府間の内戦に国連5 大国が介入し、さらに内戦で疲弊するなかで生まれた「イスラム国」を掃討する ためにアメリカ主導の多国籍軍の駐留と空爆が加わった戦争です。内戦どころか 中東から北・中アフリカの諸国にまで展開された大戦争となってきました。前世 紀の植民地を奪い合う大国間の戦争と異なり、文化、宗教の異なる多くの国や民 族が大国の支配から自立する、また大国から独立して新たな国を創設する必死の 闘いなのです。 G7を超えるG20(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)ですら、中国 の急速な景気減速に際して有効な金融政策を示すことが出来ませんでした。物を 生産しない金融政策はマネーゲームに過ぎないことが露呈されました。世界的な 大戦争と不景気は武器輸出と原発輸出を推進します。原発建設事業は、テロ対策 などを考慮すると、もはや企業として成立しません。原発大国であったイギリス もフランスも原発建設を中国の関連企業や日本の三菱重工に投資を求めている現 実です。 原発でつくられてきたプルトニュウムの総量は、未発表の中国を除いて1670 トン(2010年時点)に達しています。原発の増加は潜在的核兵器保有国の増 加に直結します。国連総会の軍縮・安全保障委員会において日本が提出した核廃 絶決議に、米英仏が去年から態度を一転させ棄権しました。原発の有無が、核保 有国への道か非核国への道を進むかの分岐点であることが鮮明になりました。私 たちは日本が非核国であることを明確にしましょう。(ニュースレターVol.14よ り) 【第15回期日のご案内】 12月18日(金)14時から佐賀地方裁判所にて ≪意見陳述者の紹介≫ 青柳行信さん 原発とめよう!九電本店前広場村長、2011年4月20日から福岡市 中央区の九州電力本店前で座り込みを続けている。 伊東達也さん 原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員、いわき市民訴 訟原告団長、浜通り医療生協理事長。元福島県議。